どうも、たつのり (@t_nby)です。
先日Canon EOS R5が動画撮影による発熱情報を記事にしましたが、どうやらSony α7S IIIがCanon EOS R5よりも発熱しやすいという問題があるようです。
α7SIIIはISOの常用域が 80-102400、拡張域のISOが40-409600、ダイナミックレンジは15EVを実現するという驚異的なスペックを発表しました。
排熱の問題は設計段階で熱伝導性に優れたグラファイト素材を採用、放熱経路を最適化、フルマグネシウム合金ボディを使用する事での放熱性を確保などの独自技術が施されています。
Sony α7S IIIは特定条件下ではCanon EOS R5よりも発熱しやすい
先行ハンズオンしたYoutuberのDan Watson氏がテストの内容は、フロリダ州の直射日光下の環境でSony α7SIIIとCanon EOS R5をテストしたものです。
動画の内容としては、フロリダの炎天下でのテスト時にα7SIIIの温度はCanon EOS R5よりも常時5度ほどカメラの温度が高く、α7S IIIが先にオーバーヒートしてしまったとの事です。
Sony α7SIIIが23分でシャットダウンしてしまったのに対して、Canon EOS R5は33分でシャットダウンしたという内容です。
α7SIIIでは4K60fpsの設定でも撮影可能な時間は1時間を越えると公式ページにも記載されています。Canon EOS R5は4K60fpsで35分間(オーバーサンプリングでは25分間)しか録画出来ません。動画撮影のスペック情報だけで比較するとCanon EOS R5よりSony α7SIIIの方が優れています。
α7S IIIが4K60fpsで1時間以上撮影可能というのは、屋内での検証では事実でYoutuberのDan Watson氏は「α7S IIIは屋内で90分、EOS R5は25分の録画が可能だった。」と発表しています。4K30fpsの標準的な撮影時間はどちらのカメラでも発熱の問題は発生しないとされています。
Sonyの新機種であるα7S IIIの最大の特徴は、4K60fpsで1時間以上オーバーヒートせずに録画可能という点ですが、米国のレビュアー達によるテストでは、屋外の炎天下における環境ではα7S IIIが4K60fpsでオーバーヒートの発熱に苦しんでいることが明らかになっています。
更にYoutuberのDan Watson氏はα7S IIIを別の日に摂氏28.9~32.2度の温度の環境下 でテストを行い、10bit 4:2:2 4K24pで録画を試していた際に23分後にシャットダウンしたと驚いている様子が見られます。再度テストしたところ、今度は24分でシャットダウンした…との事です。
4K動画撮影の発熱問題は以前から問題となっていて、R5やα7S IIIから始まった事ではなくCanon EOS R5の注目度が高いことから、最近発表されている4K動画撮影という機能のオーバーヒート問題が表面化しています。
富士フィルムのX-T4やCanon PowerShots G7 X Mark IIIでも同様の発熱問題があり、カメラの温度が非常に上昇するという点が見られていました。
プレスリリースではα7S IIIのオーバーヒートによるシャットダウン対策は万全であるという印象でしたが、屋外の炎天下環境ではCanon EOS R5よりも短時間でオーバーヒートするという点が懸念されています。
4K動画撮影でオーバーヒートによるシャットダウンを避けたい場合はPanasonicが発売しているLUMIX DC-GH5SかLUMIX DC-S1Hを選択するのが現時点では安泰という点は変わらなさそうです。
シネマクオリティを保持しつつ、オーバーヒートをしないカメラというのは開発が非常に苦労するのでしょうね…